神経活動と回路
今日のセミナーの論文
「Embryoにおける視床の同期活動が体性感覚野のマップ形成に必須」
Embryoのある時期で広範囲の同期活動を起こしていないと、視床→皮質の投射がおかしくなって(?)皮質のカラム構造が形成されなくなるとかなんとか。
この前自分がセミナーで紹介した論文
マウスにおいて、特定の発火パターンを示す神経細胞群は、軸索末端において同じような細胞接着・反発分子の発現パターンを示している。そのような発火パターンは嗅神経細胞での受容体の発現により決められている、らしい。
両方とも活動依存的な神経回路形成の話をしている
前者は、広範囲にわたる同期活動が最終的に投射先の細分化を促し、より精密なCortical-mapを形成すると主張しているのに対し、後者はもともとの遺伝子発現(嗅覚受容体の発現)によって様々な神経活動パターンを示す細胞群がいて、それぞれがConvergeしているという報告。
前者の体性感覚野はレチノトピーを示すのに対し、後者の嗅球は示さない。同じ嗅覚受容体を発現するもの同士が寄り集まってモザイク構造をなすといわれている。
こうやってまるで別の方法で、けど結局機能的な構造を獲得してるのを見るとすごく感動する。けどまだまだ分かってないことも多い。
発火パターンによって細胞接着・反発分子の発現パターンが決まるといったが、逆も確認されているのだ。この辺りは非常に興味があるので引き続き追っていきたい。